身近な困り事特集~「墓じまい」~
- ハピなび編集部
- 2024年1月12日
- 読了時間: 3分
読者の「?」取材しました!
昨夏、読者の皆さんに募った「困り事」で多かったのが「墓じまい・仏壇じまい、どうしようか困ってる!」の声。
・遠方にある実家のお墓、今は老親が管理しているけど…
・跡を継ぐ人がいない
・将来、子どもに負担をかけたくない etc.
そこで、墓じまい・仏壇じまいについてプロに聞きました。流れとポイントを知って、まずは第一歩としましょう。

■教えてくれたのは…
永田や佛壇店 取締役営業部長
永田祥之さん
仏壇・仏具、墓石の販売やメンテナンスを行う専門店で、ご遺族の思いに寄り添った供養の形を提案。墓じまい・仏壇じまいの相談にも親身に対応し、信頼が寄せられています。

①墓じまいって、どんなもの?
墓じまいは、遺骨を別の場所へ移し、墓を撤去して使用権を墓地の管理者に返すことを言います。
◇ 墓じまいの流れ ◇
※【A~E】のポイントは下記をチェック!
●家族・親族に墓じまいを相談し、決める―【A】
●檀家の場合は菩提寺の住職に相談する―【A】
●改葬先を決める―【B】
↓↓↓
●墓地の管理者(寺、市、町等)に連絡する
●自治体に改葬許可証を申請する―【C】
●お寺に性抜き(閉眼供養)を依頼する―【D】
●墓の解体・撤去業者を決め、依頼する(墓地指定の石材店、仏壇・仏具店等)―【E】
↓↓↓
●性抜き(閉眼供養)をする
↓↓↓
●墓を解体・撤去する
↓↓↓
●更地にし、管理者に連絡する
【Check A】
先祖代々のお墓に対する思いはさまざまです。身内で話し合って了承を得る、檀家なら住職へ事前に相談するなど、後々トラブルにならないように進めます。
【Check B】
改葬先選びのポイント
●墓じまいの理由が「距離」なら「近さ、行きやすさ」、「継承者不在」なら「永代供養」がポイント。
●「合祀」は他の人の遺骨とまとめて埋葬され、遺骨を後から取り出せない点を理解して決めることが大切。
●一般墓以外は墓石が不要のため、費用が抑えられる傾向に。
<改葬先の例>
近くの一般墓/合祀墓/納骨堂/樹木葬/本山納骨
◎合祀墓
複数の遺骨をまとめて埋葬するお墓。永代供養墓。
◎納骨堂
建物内の専用スペースに遺骨を安置。ロッカー型、ICカードにより自動でお墓が出てくるマンション型などがある。一定期間後は合祀され、永代供養できる。

◎樹木葬
樹木の下に埋葬し、自然に還す供養方法。合祀型のほか、家族型や個人型でも一定期間後に合祀され、永代供養できる。

◎本山納骨
宗派の本山寺院に納骨し、合祀により永代供養できる。寺院よって条件はさまざまなので事前に確認を。
【Check C】
遺骨を別の場所へ移すには、自治体の許可が必要です
改葬許可証は墓の解体・撤去作業までには必ず用意。発行に10日間ほどかかる場合もあるので、日程に余裕をもって進めましょう。必要な手続きは墓地の管理者やお寺に聞くと教えてくれます。
申請書をホームページからダウンロードできる自治体もあります。
【Check D】
性抜き(閉眼供養)※読みは「しょうぬき」
お墓には魂が宿ると考えられ、墓を撤去する前に僧侶による最後の法要を行い、石材に戻します。詳細は宗派や地域により異なります。

【Check E】
墓の解体・撤去業者選びのポイント
墓地指定の石材店、仏壇・仏具店等に依頼します。見積もりをとり、最終的な石の処分方法まで確認すると安心です。
<いくらかかる?!>
費用は一般的に墓石の体積で決まります。小ぶりの墓石で10万円程度、台が高い、大きい等の場合は20万円~。

◇ハピなびなごや/ ハピなび津島 / ハピなび一宮・稲沢 2024年1月12日号 掲載情報
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